切創



しののめに湯気たつものを口にする 素足のつめたい平日に さする膝のいびつな丸みは 掴めないままの歓びのかたち

天気予報を気にして傘をもって出かける
かばってくれるものなど他にはない と

ふるふると疑い得なかった破線にふられなかったとき
わだかまった鈍色の疑問符を光りが切創したとき
徒らにおよいでいた点と 線がふれたとき
かわす言葉をなにももたずに視線だけが花を数えるあそびをしたとき

個人的な季節の変わりめと
はなれた人のみしらぬ椿事
スマホ越しのニュースが吉凶を告げる




0コメント

  • 1000 / 1000