大崎清夏『ふたりは対になって踊った』
二月のことになるけど、書店で現代詩手帖2月号を手にとって眺めていたら、ある詩が琴線にふれた。大崎清夏さんの『ふたりは対になって踊った』という作品。手元に置いておきたいほど感動して、その2月号を購入。
「性交なんかしなくてもよかった。」という書き出しではじまるこの詩。だけど裸になったり抱きあって眠ってみたいという、プラトニックで素朴な感情。
ややもすると結婚や恋愛に消極的になってしまうこともあるいまの世の中で、それでもぬくもりを感じたくなる複雑な心境が伝わってくる。
最後のほう、「手は繋がなかった。」さりげない言葉が、胸を撃つ。
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