清酒の香り - JAPANESE MENU/DISTORTION 10



  大好きさ敢えてもっと
  さよなら




好きだから、好きだからこそ、さよならしてもいい。離れたとしても離れることのない、想いがあるから。そんな、成熟した関係性の色っぽさ──


明朝体の似合うロックスターである。
清春──華やかでいて、澄んでいて、清酒の香りのしてきそうな、自らの音楽にかける粋で一本気な姿勢に、惹かれてやまない。

JAPANESE MENU/DISTORTION 10
日本のロックここに極まれりと、快哉を叫びたくなるアルバム。
ブルージーに、官能的に、洗練されていて澄明な味わいの、まさしく清酒のようなサウンド。
音楽活動初期から比べると、張り詰めた若さはさすがに薄れたものの、円熟味と色気を増した、ハスキーな歌声。今がいちばん脂のっているのではないかとさえ感じられる。
ボーナストラックの「忘却の空(25th Anniversary ver.)」は、過去の原曲と比べて現在の清春の歌声を堪能するには最適であろう。



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